Bond-BBT大学院で勉強する同級生のうち、半分が製薬会社の人です。なぜ、製薬会社が多いのか?と聞くと「業界としての危機感が高いから」とのこと。
製薬会社はどこも同じような薬を持っており、業界シェアナンバーワンの薬を開発できたとしても、特許は20〜25年で切れてしまう。そうするとジェネリック品が出回り、競争力を失ってしまいます。薬の開発自体にも20〜25年がかかるため、莫大な投資を必要とする代わりに実りが少ないのだそうです。
それでもかつては、各社が新薬を生み出せていたのですが、昨今はコンピューターの力で膨大な調合のサンプリングができるため、一通りの新しい薬は出尽くしたタイミング。その中で製薬会社が生き残るためには、マーケティングでどこまで他社と差別化できるか、さらにはいい薬を持っている小さな企業をいかに買収するかが大事であり、化学的知識よりも、経営的能力が、製薬会社の業績を左右するようです。製薬会社って潤っていると思っていましたが、大変なんですね。
そんな中、「ノバルティス」の薬のニュースが。
ノバルティスの新型がん免疫薬、米で承認 https://t.co/ohRkVMJ7tq
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) 2017年8月31日
治療1回あたり5000万円だそうですが、ガンが治るなら投資する人もいるのでしょうね。なにより新薬が作りにくい環境で、アメリカの承認をとる薬を世に送り出せるなんて、「ノバルティス」はしばらく安泰でしょう。
きっと株価が上がっているはずと確認したら、やはりアップしていましたね。市場も新薬に期待しているということなのでしょう。