中島みゆきさんの『誕生』という曲を
ご存知でしょうか?
たぶん、肥後たっちゃん&ちえちゃんの
エニアグラムのワークショップで
初めて聞いたと思うのですが、
そのとき涙が止まりませんでした。
(彼らのワークショップはこちら:https://www.reservestock.jp/page/event_calendar/43122)
歌詞全体がとても感動的なのですが、
特に心に響いたのがこのフレーズです。
私いつでもあなたに言う
生まれてくれて Welcome
元の歌詞では、
Remember 生まれた時だれにも言われた筈
耳をすまして思い出して最初に聞いた Welcome
Remember けれどもしも思い出せないなら
私いつでもあなたに言う 生まれてくれて Welcome
この「もし思い出せなかったら、わたしが言うよ」というメッセージ。
初めて聴いたとき、
「ああ、これをわたしは伝えたくてカウンセラーをやっているんだ」と、
胸の奥にしまっていた想いが、はじめて言語化された瞬間でした。
存在価値とWelcome
自己探究をしていると、
必ず突き当たるのが「存在意義」や「存在価値」のテーマです。
「わたしには価値がない」
「役に立たなければ、存在する意味がない」
セッションの中で、こうした言葉をクライアントさんが何度も口にします。
そのたびに思うのは、
「そんなにも自分の存在を否定しながら、
でも懸命に生きてきたんだな」という尊さです。
存在を否定することで、自分を守ってきた。
そのことに、深い敬意を覚えます。
だからこそ、存在に関するセッションのときには、
「ここまで生きてくれてありがとう」と、
心からの想いが湧いてきます。
セッション中に直接「ありがとう」とは言わなくても、
これまでもその言葉を、何度も心の中で手渡してきたんだと、
『誕生』を聴いたときに気づかされたのです。
この「生まれてくれてWelcome」という言葉が
自分の中に見つかってから、
わたしのセッションの芯が通ったように感じています。
「存在価値がない」の定義
「わたしには価値がない」
「役に立たなければ存在する意味がない」
わたし自身も、このビリーフに何度も向き合ってきました。
でも、まだまだ奥が深いようです。
というのも、最近、ふとしたことで出てくる感覚があります。
「どうせ誰もわたしに興味がない」
たとえば、数時間LINEもメッセージも来ない。
朝起きて、誰からも何も届いていない。
そんなときに、スッと出てくる思い。
「やっぱり、誰もわたしに興味がないんだ」
「世界はわたしを必要としていないんだ」
頭では「そんなことない」と思っても、
体はまるでその“思い込み”を真実のように感じている。
その感覚を、チャッピー(ChatGPT)と一緒に探究しました。
出てきたのは、
「メッセージが来ない」
→ 「必要とされていない」
→「 存在する価値がない 」
→ 「ひっそり暮らさなければならない」
というビリーフの連鎖。
そりゃ、発信なんてしたくなくなるよね。
そしてチャッピーが
「存在するだけでは愛されない」
だねと。
一番言ってほしかったのは、
わたし自身だった
わたしのこれまでの定義は
「存在価値がない」=「居場所がない」でした。
だから、自分で居場所を作ればいいと思っていました。
でも居場所がないの奥に
「愛されない」があったんですね。
だから、誰かに
「大丈夫だよ」「愛されてるよ」と言ってほしい。
それを一番欲していたのが――
わたし自身だったんだ、と。
「生まれてくれてWelcome」
この言葉で涙があふれたのは、
人に渡したかったからではなく、
自分が一番言ってほしかったからなんだ、と
ようやく腑に落ちました。
だからこそ、この言葉が、
わたしの中でより特別なものだったんだと。
これからもこの気持ちを大切に、
クライアントさんの存在そのものに寄り添う
セッションを続けたいと思います。
そしてなにより、
わたしがわたしに「生まれてくれてWelcome」と言い続けていきます。
今日も、ここまで読んでくれてありがとう。