先日、アート合宿で描いた絵が気に入らず
黒で塗り潰そうとしている。
まずは筆で、それからローラーで、
それでも埋まらないので、細い筆で消し込みを続けている。
そう、ある程度は消える。
けれど、下の色がどうしても浮き上がってきてしまうのだ。
特に黄色はなかなかの存在感だ。
そういえば、と思い出す。
元々はその絵を描き直したくて
白を塗ったのだった。
ところが、白では隠れない。よっぽど厚塗りし、
何度も何度も重ね塗りをしないと。
どうしようと思っていたら、
その時はこの感じがいいんじゃない?ってなって
直すことをやめた。
一緒にアート合宿に参加していた仲間から
雲が立ち込めるような感じがいいと言われ
じゃあ、このままでと。。。
しかし、やはり、違うと思い始めたのが
2025年1月に入ってから。
この絵は15号サイズ。わたしにとって初めての
大きいサイズのキャンバスだ。
これまでだったら、「絵描きでもないのに」と絶対に触らない
そんな種類のものだ。
それを前に描き直そうというのだから、
わたしも変わったなと思っている。
黒を塗りたくっている。何度か。
でも、この隠れない感じが大事なのかなと思い始めている。
人生もそうなのかもしれない。
やり直したいと思い、やり直しても、
過去の関係を断ち切っても、
すっぱりと、何事もなかったようにはいかない。
過去の経験は確かに積み上がり
わたしの血肉となって、
わたしに影響を与える。
そんなことを、黒と格闘しながら
感じる土曜日の昼さがり。